なんかみんな小説あげてるので自分も!

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⚠これはpixivのアカウントに載せた寧々まるの完全オリジナル作品です⚠

桜凛学園1年A組「#1 HR」
「みなさん、正義のヒーローって、なんだと思います?」

『高校生活最後の演劇の内容を決める』という議題のHRで、クラスメイトの榊ハルがそうみんなに投げかけた。

「え〜ぇ、正義のヒーロー?」「THE・正義の味方って感じだよな」

普段授業をまともに受けている奴らなんていないけど、こういう時は真面目に考えてくれるイイ奴らばっかりで、本当に良いクラスだなって改めて思う。

「助けてくれるとか、いい人とか、味方って思う人、多いんじゃないかな」

また再びハルが話し始める。

「じゃぁ、お話の中に出てくる、いわゆる悪役の人は?」

「犯罪者!!」「ちょっと言い方悪いけど、人殺しじゃない?」「単純に怖いよね〜」

みんながどちらかというと悪いイメージという話をしていると、なんとなく、ハルが悲しそうな顔をしたのは気のせいだろうか。
そう思ったのもつかの間。

「私はそうは思えないんだよね」

ハルが教室中に響く声で言った。
たしかに悪役は名前通り悪い人間だと俺・月下星門(つきしたしもん)も思う。だが彼女は俺たちの思う悪役とは、全く異なる話をする。

「じゃぁ、例えばさっき出てきた『人殺し』の話ね?」

みんなハルの話に聞き入っていた。

「そうだな、悪役Aさんがいたとします。悪役Aさんには姉であるBさんがいました。2人は
両親からの虐待に2人で寄り添い合って乗り越えてきました。

ですがある日、悪役Aさんがいないうちに、Bさんが親に殺されそうになってしまいました。

ギリギリその場を目撃した悪役Aさんは、どうにか唯一の味方であるBさんを助けたい一心で、両親を突き飛ばしてしまった。当たりどころが悪く、母親は意識不明の重体、父親は頭から血を流し死んでしまった。当時高校生の悪役Aさんはここまで助け合ってきた姉なら、助けてくれたのだと、そう証言してくれるだろうと信じていた。」

ハルは一度一息ついてからまた話し始める。

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